
はじめに
仕事をしていると、いつの間にか入社当時の新鮮な気持ちを忘れてしまうことがあります。
毎日の業務に追われ、慣れが生じ、気づけば惰性で働いている自分がいる。
そんな経験はありませんか。
私自身、ある研修で講師から言われた「今日入社したと思い行動しなさい」という一言が、その後の仕事人生において何度も自分を奮い立たせる言葉となりました。
この記事では、この言葉の持つ力と、それが私たちのキャリアにどのような影響を与えるのか
について考えていきたいと思います。
入社当時の気持ちを思い出す

誰もが新入社員として初めて会社に足を踏み入れた日のことを覚えているでしょう。
真新しいスーツに身を包み、緊張と期待が入り混じった複雑な心境。
「この会社で成長したい」「社会に貢献したい」「先輩たちのように活躍したい」という純粋な思いを胸に、意気揚々と出社したはずです。
私も例外ではありませんでした。
初出社の日は、これから始まる新しい人生に胸を躍らせていました。
上司や先輩たちの言葉一つひとつに耳を傾け、覚えることすべてが新鮮で、学ぶことへの意欲に満ち溢れていました。
「石の上にも三年」の真意を理解できなかった日々
配属されて間もない頃、経験豊富な先輩から「石の上にも三年」という言葉をかけられました。
この言葉は、辛いことでも辛抱して続ければ、いつかは成果が出るという意味の有名なことわざです。
しかし当時の私は、その言葉の重みを理解することができませんでした。
まさに馬耳東風、右から左へと聞き流してしまったのです。
若さゆえの傲慢さなのか、それとも単純に経験不足だったのか。
「三年も待つ必要があるのだろうか」「もっと早く成果を出せるはずだ」という焦りと自信が入り混じった複雑な感情がありました。
実際、入社して数ヶ月もすると、初日の緊張感は薄れ、業務にも慣れてきます。
そうなると、どうしても惰性が生まれてしまうものです。
初心の新鮮な気持ちは々に薄れ、日常に埋もれていってしまいます。
石の上にも三年のことわざ(ウィキペディア)
転機となった研修での出会い
そんな状態が続いていた時、会社の方針で参加することになった研修がありました。
正直なところ、「また研修か」という気持ちもありましたが、
その研修が私の仕事に対する姿勢を大きく変えることになったのです。
研修の講師が放った一言、
それが「今日入社したと思い行動しなさい」でした。
この言葉を聞いた瞬間、何かが胸に突き刺さるような感覚がありました。
入社当時の自分と今の自分を比較した時、いかに自分が変わってしまったかに気づかされたのです。
「今日入社したと思い行動する」ことの意味
この言葉には、いくつもの深い意味が込められています。
まず、初心に帰るということです。
入社当時の謙虚さ、学ぶ姿勢、成長への渇望を思い出すこと。
慣れや惰性を捨て、常に新鮮な目で物事を見ることの大切さを教えてくれます。
次に、毎日をゼロからスタートする気持ちで臨むということです。
昨日までの自分の実績や経験に甘えることなく、今日という日を全力で生きる。
そういった姿勢が、継続的な成長につながるのです。
さらに、感謝の気持ちを忘れないということも含まれています。
仕事があること、学べる環境があること、支えてくれる同僚がいること。
これらすべてに対して、新入社員のように感謝する心を持ち続けることが重要です。
実践してみて変わったこと

この言葉を意識して行動するようになってから、私の仕事に対する姿勢は大きく変わりました。
まず、毎朝出社する時の気持ちが変わりました。
「今日も一日頑張ろう」という漠然とした思いではなく、「今日が入社初日だとしたら、どんな気持ちでこの扉を開けるだろうか」と考えるようになったのです。
そして、日々の業務に対しても新鮮な視点を持てるようになりました。
「これは本当に最善の方法だろうか」「もっと良いやり方はないだろうか」と、常に問いかける習慣がつきました。
慣れによる思考停止を防ぐことができたのです。
また、人間関係においても変化がありました。
先輩や上司に対して、新入社員のように素直に教えを請う姿勢を取り戻すことができました。
経験を重ねると、どうしても「これくらい知っている」という態度が出てしまいがちですが、謙虚さを保つことで、さらに多くのことを学べるようになったのです。
困難な時こそ思い出すべき言葉
仕事をしていれば、必ず壁にぶつかる時があります。
プロジェクトが思うように進まない、人間関係で悩む、成果が出ない。
そんな時こそ、この「今日入社したと思い行動しなさい」という言葉が私を支えてくれました。
困難に直面した時、「入社初日の自分だったらどう考えるだろうか」と問いかけてみるのです。
すると不思議なことに、新しい視点や解決策が見えてくることがあります。
経験という名の固定観念を一度リセットすることで、柔軟な発想が生まれるのです。
また、この言葉は挫折しそうな時にも効果的です。
「もう無理かもしれない」と思った時、入社当時の希望に満ちた自分を思い出すことで、もう一度頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
経験を積むことと初心を忘れないこと
ここで誤解してほしくないのは、経験を積むことを否定しているわけではないということです。
むしろ、経験は私たちの大切な財産です。
「石の上にも三年」という言葉も、今では深く理解できます。
継続することの重要性、地道な努力の価値、時間をかけて積み重ねることの意味。
これらはすべて、実際に経験を積んで初めて理解できるものです。
重要なのは、経験を積みながらも初心を忘れないということです。
ベテランになればなるほど、新入社員の頃の謙虚さと学ぶ姿勢を保ち続けることが難しくなります。
だからこそ、意識的に「今日入社したと思い行動する」ことが必要なのです。
まとめ:毎日が新たなスタート
「今日入社したと思い行動しなさい」という言葉は、単なる精神論ではありません。
これは、プロフェッショナルとして成長し続けるための具体的な行動指針なのです。
毎日を新たなスタートとして捉え、常に学ぶ姿勢を持ち、謙虚さを忘れない。
そうすることで、マンネリ化を防ぎ、継続的な成長を実現することができます。
あなたも、明日の朝、家を出る時に少しだけ立ち止まって考えてみてください。
「もし今日が入社初日だとしたら、どんな気持ちでこの一日を始めるだろうか」と。
その問いかけが、あなたの仕事人生に新しい風を吹き込んでくれるかもしれません。
私自身、この言葉に何度も救われ、奮い立たせられてきました。
きっとあなたにとっても、大切な指針となるはずです。
初心忘るべからず。
古くから伝わるこの教えは、現代のビジネスパーソンにとっても変わらぬ真実なのです。
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