
お金・健康・家族など、あらゆる面で大きな転機を迎える40代。将来への不安を感じながらも、「自分の資産は人と比べて多いのか少ないのか」「何から見直せばいいのか」がわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、公的機関などが公表する調査・統計データや、金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査」などをもとに、40代の金融資産の平均値・中央値を中心に、単身世帯と二人以上世帯の違い、年代別データ、資産形成の考え方、NISA・iDeCoなどについてわかりやすく解説します。
40代の金融資産の平均値・中央値を知り、自分の資産状況を考えるための目安や、これからの資産形成について解説します。
出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)
👉 この記事でわかること
- 40代の平均金融資産・中央値(単身/二人以上世帯)
- なぜ平均値と中央値でこんなに差があるのか
- 40代の年代別金融資産データ
- 老後資金を考えるときの基本的な考え方
- 新NISA・iDeCoなど資産形成の方法
- 40代からできる貯蓄・資産形成のポイント
40代の平均金融資産保有額はいくら?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)が実施した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、40代の金融資産(預貯金・株式・投資信託・保険・個人年金など)の平均値・中央値は以下のとおりです。
※出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025年(単身世帯調査/二人以上世帯調査)」
※ここでいう「金融資産」は、現金・預貯金だけでなく、株式、投資信託、債券、保険、個人年金など、将来に備えて保有している金融商品全般を含みます。「金融資産」と「預貯金」は同じ意味ではない点に注意してください。
📌 ポイント
「平均より少ない…」と焦りすぎる必要はありません。平均値だけでなく中央値を見ることで、40代の金融資産保有額の実態をより把握しやすくなります。まずは自分の資産状況を確認することから始めてみましょう。
👉 40代の資産を考えるうえで「実際にいくら貯金しているのか」は非常に重要です。平均と中央値の違いをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
「40代の平均年収」はこちら
年代別の資産推移(二人以上世帯)
参考として、J-FLECの2025年調査による年代別の平均値・中央値・金融資産非保有率の推移も見てみましょう。
- 20代:平均525万円/中央値125万円/金融資産非保有率21.6%(資産形成を始めた段階)
- 30代:平均1,096万円/中央値311万円/金融資産非保有率17.6%(子育て・住宅購入で支出増だが蓄えも進む)
- 40代:平均1,486万円/中央値500万円/金融資産非保有率18.8%(教育費負担がピーク。資産の二極化が進む)
- 50代:平均1,908万円/中央値700万円/金融資産非保有率18.2%(老後資金準備が加速)
- 60代:平均2,683万円/中央値1,400万円/金融資産非保有率12.8%(退職金受取などで全年代最高水準)
- 70代:平均2,416万円/中央値1,178万円/金融資産非保有率10.9%(年金生活で取り崩しフェーズ)
※出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)
年代別の資産推移(単身世帯)
- 20代:平均255万円/中央値37万円/金融資産非保有率33.2%
- 30代:平均501万円/中央値100万円/金融資産非保有率32.3%
- 40代:平均859万円/中央値100万円/金融資産非保有率32.1%(中央値は横ばい。二極化が顕著)
- 50代:平均999万円/中央値120万円/金融資産非保有率35.2%
- 60代:平均1,364万円/中央値300万円/金融資産非保有率30.4%
- 70代:平均1,489万円/中央値500万円/金融資産非保有率20.4%
※出典:「J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
なぜ「平均値」と「中央値」でこんなに差があるのか
年収や金融資産の統計では、一部の高所得者・高資産保有者が平均値を大きく引き上げます。そのため、平均値だけを見ると多くの人が「自分はそんなに持っていない」と感じてしまいがちです。
「平均値1,486万円」と「中央値500万円」——なぜここまで差が生じるのでしょうか。簡単な例で説明します。
たとえば5人の貯金額が「50万・100万・150万・200万・3,000万」だった場合、平均値は700万円になりますが、中央値(真ん中の値)は150万円です。一人の”超富裕層”が平均を大きく押し上げているためです。
- 平均値:全データを合計して件数で割った値。極端に高い・低い値に影響されやすい
- 中央値:データを小さい順に並べたときの真ん中の値。実態を反映しやすく、参考にするならこちら
40代の金融資産保有額でも同じように、平均値と中央値には大きな差があります。
「40代の平均金融資産保有額は平均1,486万円」というニュースを聞いて「自分は少なすぎる…」と落ち込んだ方も、中央値500万円を見れば少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。
世帯別に見る40代の金融資産保有額
単身世帯(独身・一人暮らし)
- 平均値:859万円
- 中央値:100万円
※出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025年(単身世帯調査)」
単身世帯の中央値は100万円で、平均値859万円との差が大きいことがわかります。
また、単身40代で「金融資産がない(金融資産非保有率)」と答えた人は約32.1%。3人に1人近くが金融資産非保有率という厳しい現実があります。
二人以上世帯(家族あり)
- 平均値:1,486万円
- 中央値:500万円
※出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025年(二人以上世帯調査)」
※J-FLECは「家計の金融行動に関する世論調査」を毎年実施していますが、現在公式サイトで確認できる最新のものは2025年調査です。2025年調査は2025年6~7月に実施され、2025年12月18日に公表されています。さらに2026年1月21日に図表の訂正も行われています。
2025年調査では、40代二人以上世帯の金融資産非保有率は18.8%でした。また、金融資産保有額が300万円未満の割合を単純に合計すると約21.3%です。
40代の資産が少なくても焦らなくていい理由
40代では、住宅ローンや子どもの教育費、自動車の維持費、親の介護費用など、家庭によってさまざまな支出が重なる場合があります。
平均値と中央値には大きな差があり、一部の高額資産保有世帯が平均値を押し上げています。そのため、平均額だけを見て焦る必要はありません。大切なのは、現在の金融資産保有額よりも「毎月いくら貯められるか」「将来に向けてどのように資産形成を進めるか」を考えることです。
40代の資産はいくらあれば安心?老後から逆算して考える
人生の三大資金
40代が意識すべきお金の大きな柱は次の3つです。
- 🏠 住宅資金:頭金・諸費用だけで数百万円〜(ローン返済中の方も多い)
- 🎓 教育資金:子どもの進学などに必要な費用
- 🧓 老後資金:年金や老後の生活費をもとに必要額を考える
「老後2,000万円問題」とは?
2019年に金融庁の報告書をきっかけに、「老後2,000万円問題」が大きく報道されました。ただし、2,000万円という金額はすべての世帯に共通する必要額ではありません。
実際に必要となる老後資金は、年金受給額、生活費、住居費、医療・介護費などによって異なります。
そのため、40代では「2,000万円を貯めれば安心」と考えるのではなく、自分の年金見込み額と老後の生活費を確認し、不足額を計算することが重要です。
40代が「今持っておくべき」資産の目安
「40代なら○○万円あれば安心」という全国共通の基準はありません。
必要老後資金=(老後の生活費-年金見込み額)×12×必要年数
40代の投資状況【株・新NISA・iDeCo】
近年、40代の投資への関心は急速に高まっています。2024年から新NISAが始まり、資産形成の手段が広がりました。
40代の資産形成で投資を検討するときの考え方
40代は老後まで一定の期間があるため、長期的な資産形成を考えやすい年代です。たとえば毎月3万円を年率5%で運用できたと仮定した場合、元本720万円が約1,233万円に成長する計算になります(複利効果)。
ただし、実際の運用では価格変動があり、この結果を保証するものではありません。
新NISAを活用する
新NISAは、投資による利益が非課税になる制度です。長期的な資産形成を考える40代にとって、活用を検討できる制度の一つです。
新NISAの仕組みや具体的な始め方、iDeCoとの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
40代はiDeCoと新NISAどっちを先に始めるべき?違い・節税メリット・おすすめ戦略を解説
「収入を増やしたいけど、今から副業って遅いのでは…」と悩んでいませんか?40代は家計の負担が増えやすく、将来の老後資金について考える機会も増える年代です。
40代からでも、これまでの経験やスキルを活かせる副業や、未経験から始められる副業があります。この記事では、初心者でも始めやすい副業や失敗しない選び方、収入を増やすためのポイントをわかりやすく解説しています。
40代におすすめの副業13選|未経験・経験を活かして無理なく始める方法
40代の資産形成でよくある疑問【Q&A】
Q. 40代から資産形成を始めても遅くない? A. 40代からでも、将来に向けた資産形成を考えることはできます。まずは家計の状況を確認し、無理のない範囲で貯蓄や資産形成の方法を検討することが大切です。
Q. 子育て中で貯金に回すお金がない… A. まずは月1万円からでも構いません。iDeCoの最低掛金は月5,000円から上限については加入区分などによって違います。NISAについても、無理のない金額から始められる場合があります。
まとめ:40代の平均資産と「自分の立ち位置」
- 40代二人以上世帯の金融資産は平均1,486万円、中央値500万円
- 単身40代の金融資産は平均859万円、中央値100万円
- 平均値と中央値には大きな差があり、中央値を見ることで実態を把握しやすい
- 40代からの資産形成は、家計・将来の支出・年金などを確認しながら考えることが大切
- NISAやiDeCoなどは、自分の状況に合わせて資産形成の選択肢として検討できる
40代では、まず現在の金融資産や毎月の収支、今後の教育費・住宅費・老後の生活費などを整理することが大切です。
そのうえで、無理のない範囲で先取り貯蓄を取り入れたり、NISAやiDeCoなどの制度を自分の状況に合わせて検討したりすることで、将来に向けた資産形成につなげられます。
まずは自分の現在地を把握することから始めてみましょう。
個別の資産運用については、金融機関や専門家にご相談ください。
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<参考資料・出典>

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